必死のパッチでエコライフ!

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自然保護につながる様々な取り組みを、田舎の片隅から発信中!

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出会いは突然に・・・夜の野生動物とロードキルの話。


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こんにちは、すずめです。

 

今年も残りわずかとなりましたね。

凍えるような寒さの中、時折感じるお日様の暖かさが、

ありがたい、ありがたい・・・!

 

 

 

さて。本格的な冬に入る、ちょっと前。

すずめたちは、夜な夜な車に乗り込み、こそこそ家出をしていました。

 

 

 

なぜなら、田舎名物・満天の星空を拝むため!

 

 

 

お家の周りでも、星は十分綺麗なのですが、

せっかくの田舎ライフだし、できる限り楽しもう!ということで、

電灯や家の明かりの無い、お山に向かいます。

 

 

 

 

 

町明かりの無いところに踏み込んだとたん、世界は一変!

 

夏の大三角形も霞むほど、たくさんの 星、星、星

 

木々で隠れた向こう側にも、足の下にも、星空が続いているんだと思うと、

恐怖か感動か わからない感情で、胸がいっぱいになります。

そして、「生きる」ということについて語りだす私たち。

自然界の雄大さを前に、なんでか哲学的な気持ちになってしまうのです笑

 

 

 

 

 

さて。そんな星空さがしの道すがら、素敵な出会いが。

 

それは、日中はなかなかお見掛けすることのない、野生動物たち!

 

 

 

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田舎の夜道は動物王国

まず一番出会うのは、シカです。

お家の周りでも、時々見かけるのですが、お山付近は頻度が違いますね!

山側から軽やかに駆けてきたり、道路わきに立っていたり。

子どもを連れて、道路を渡っていることも。

親の後を必死についていく小鹿さんは、大変キュートです♪

 

 

 

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立派な角の雄シカさん。

 

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団らん中のファミリーを見かけることもあります♪

 

 

 

 

続いて、よく見かけるのは、タヌキ。

道路わきの落ち葉を ほりほりしていたり、側溝の中を歩いていたりします。

何を隠そう、すずめは大のタヌさん好き!

なんというか、どんくさい感じ(誉め言葉)が、愛しくて仕様がないのです。

 

 

 

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タヌさん。草地に見えますが、実は高さ2メートルほどの溝の底。

出られるか心配しながら覗いていると、なんとか自力で脱出…!

 

 

 

 

 

あとは、アナグマやイタチが多いですね。

 

アナグマは、タヌさんよりちょっと大きくて、ふわふわの毛に覆われています。

もそもそ具合(?)が大変キュート。

 

イタチは、アナグマたちと比べると、大分コンパクトですが、

細長い身体をしなやかに動かしながら走る様が、とっても美しい♪

  

 

 

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お食事タイムのハクビシンさん。小さいヘビ的な何かを咥えていました。

 

 

 

引っ越してきてからはイノシシを見なくなったので、

こっちでも出会いたいなぁ・・・と思ったりしています。

 

 

 

 

そして何より、一番出会いたいのは、ツキノワグマ

 

 

 

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ミズナラの木なのですが、クマ棚(木の実を食べた痕跡)に見えなくもない・・・

双眼鏡で、どんぐりの実りを確認できました♪11月、関西某所。

 

 

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恐らくクマさんのフン。中には、種がちらほら入っていました。

11月、こちらも関西某所。

 

 

 

 

すずめは過去に2回、クマと出会ったことがあるのですが、

何というか、こんな大きな動物が日本に棲んでいるんだなぁって、感動です。

そして、こんな大きな動物が、怖がりっていうのがまた、愛おしいというか。

私が出会った時も、遠くから全集中でこっちを観察してましたもん。

 

 

今年は、クマが食べ物を求めて人里に降りてきて~ というニュースが

とても多かったですね。

冬眠前の食い込みに不可欠な、どんぐりの実りが悪かったみたいです。

 

クマが人里にやってくる時間帯が朝夕なのは、怖がりだからこそ。

誰もいないぞ~と思っていたら、人間とばったり!なんてなったら、

クマもびっくりして、そりゃ臨戦態勢に入りますよね。

 

 

出会い頭に事故!とならないように、

秋から冬にかけては朝晩出歩くのを控えたり、

音の出るものを身に着けることが大切ですね。

 

 

 

・・・と言いつつも、夜に外出するすずめたちですが、

車からは絶対に降りないようにしています。

出会えたら嬉しいけど、何かあっては大変(>_<)

 

 

 

ロードキルってなに?

さてさて、そんな夜のドライブですが、楽しい発見ばかりじゃありません。

車に轢かてしまった動物を、本当によく見かけます。

道路上で動物を轢いてしまうことを「轢死」「ロードキル」と呼ぶのですが、

こちらに引っ越してきてから、もう日常的に見るようになりました。

 

眠っているかのような綺麗な遺体もあれば、

轢かれて亡くなってからも、何度か轢かれたのか、ボロボロの遺体も。

普段生きている姿を見ているだけに、とても悲しくなります。 

 

 

 

 

以前、勤務先の保育施設の子どもが、

 

「朝、イノシシが轢かれてた」

 

と報告してくれたのですが、一日、その子は上の空でした・・・

生きもの好きな子どもにとって、ショックが大きいですよね。

 

 

私たちは、田舎に来てロードキルの多さを知ってから、

ひときわ気を付けて運転するようになりました。 

 

 

 

ロードキルを見かけた時は?

ロードキルの遺体を見かけたら、どうしたらいいの?と悩みますよね。

私たちの場合は どうしているか、ちょこっと書かせていただきます。

 

 

まず、遺体を出来るだけ道路脇や、近くの草の上に移動させます。

(交通量が多かったり、停車できなさそうな場合はできませんが;)

何度も轢かれ続けるのは胸が痛むし、

子どもが見てしまわないかと心配なので。

 

それから、すぐに市の担当課(わからないときは代表番号に!)や

警察(役所が時間外の場合)に電話をします。

すると、動物の種類と場所について聞かれるのですが、

 

 

  1. ・住所をわかるところまで(道路の名称があると◎)
  2. ・周辺にある施設や道の形状(カーブの途中など)
  3. ・どこからどこへ向かっているか(方角や市町村名など)

 

 

など前もって把握しておくと、伝えやすいです!

動物の種類は、分からない場合は大きさで十分です。

あとで担当の方が現場に来てくださるので、

移動させた際は、どこに置いたかを伝えています。

 

 

草や土の上に置いたときは、他の野生動物が食べてくれたら・・・

と思ったりもするのですが、連絡をする以上、遺体は回収されます。

それなら連絡しなければいいのでは、と思うかもしれませんが、

少しでも 警戒標識や看板 を建ててもらう きっかけを作るためなのです。

 

例えば、タヌキのロードキルの件数が多いとなると、

この辺りはタヌキがいるので、走行するときは気をつけましょうね、と

タヌキの絵が描かれた標識を建てます。

 

 

 

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高速道路で見かけた、タヌキの警戒標識

ロードキルで一番命を落としているのは、タヌキです。

 

 

 

 

運転しているとき、人間の歩行者には気を付けますが、

野生動物への意識って、ずっとは保ちにくいもの。

標識があれば、「あ、ここタヌキがいるんだ」と意識が生まれますよね。

 

悲しきかな、連絡すれば必ず標識を作ってもらえる、という事はありません。

ロードキル件数が多い割に、何も標識が無い場所もたくさんあります。

しかしながら、件数をまとめたデータを基に標識が作られているのも事実。

データを集めて、標識を作るために頑張っている、市民団体もありますよ。

 

 

 

どうしてロードキルが起きるの?

そもそも、なぜ道路に動物がいるのでしょう?

 

繁殖期や独り立ちによって行動範囲が広がるため、など、

いろんな理由が考えられていますが、

なにより、もともと森林や草地だったところに道路を通したから。

 

私たち人間は、道路=危険 だとわかっていますが、

動物たちには、もちろん わかりませんよね。

えさ場までの通り道に道路が出来たら、道路を横断する他ありません。

 

 

 

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山の中腹の道路。

自分が野生動物なら、横断するんだろうなぁと思います。

 

 

 

 

高いフェンスを作って、入れないようにすればいいやん!

えさ場はいくらでもあるし!

 

 

という意見もあるかもしれません。

日本は国土の約7割が森林であるほど、森林に恵まれた国。

ひとつ通り道が無くなっても、ほかにいくらでも食べ物はあるでしょ、

と感じるかもしれませんね。

 

しかしフタを開けると、森林の5割近くは人の手が入った人工林

手付かずの森には、えさの数も種類も、到底かないません。

道路で分断されたことで、えさ場の無い環境に取り残された動物が

たくさんいるのではないでしょうか。

 

 

今年は実りが悪くてクマが降りてきた、という話も、

本来の自然が残されていたなら、

何とか空腹を凌げていたかもしれません。

 

 

 

 

今なお、道路の開発がすすむ、日本の森林。

 

ロードキル軽減のため、

フェンスや動物用の横断通路の設置が進んでいますが、

これ以上開発しないことこそ、必要なんじゃないでしょうか。

 

 

 

おわりに

山に道路を通すことで、私たちは移動がとても楽になりました。

しかし、私たちの便利さと引き換えに、

たくさんの野生動物たちが、危険な暮らしを余儀なくされています。

 

 

ドライバーひとりひとりが、動物と出会う可能性を留意しながら、

安全運転を心掛けましょう!

 

 

 

もちろん私たちも、気を付けるわいね!

 

 

 

 

 

 ※天然の木を伐って、人が利用するための木が植えられた林。

多くは木材利用のため、スギ・ヒノキなどの針葉樹が植えられている。

管理不十分で人工林の多くは荒廃し、野生動物が棲めないばかりか、

山崩れなどの災害を引き起こしている。

動物のためにも人間のためにも、放置された人工林を減らすことが急務です。