こんにちは、すずめです!
お知らせが遅くなりましたが、先週末でオーガニックファームでのお仕事が無事終わりました✨
ファームのレポートは、また改めてまとめさせていただきますね!
🌱【タスマニアのファーム関係記事】はこちら↓↓
さて、私たちは現在、ロードトリップに出ております。
次のお仕事が4月2週目から始まりますので、短期間ではありますが、タスマニアの東海岸沿いを旅行中でございます。
本日は、そんな旅の さ中、ブルーニ―島で出会った鳥さんのお話です。
ブルーニ―島は本土からフェリーで20分というアクセスの良い島です
オーロラを見にブルーニ―島へ!
オーロラといえば北極方面のイメージですが、実はここタスマニアでも見られます!
中でもタスマニア南部に位置するブルーニ―島は、オーロラが見える島として有名。
私たちはオーロラを観察すべく、日没頃、ブルーニ―島のブルーニ―アイランドネックを訪れました。
日中は美しい海岸が壮観です♪
展望台から南極方面を眺める私たち。
なんとな~く薄ぼんや~りと それらしき光を見ることができました。(笑)
薄ぼんや~り
それより、星がとんでもなく綺麗!過去一の美しさ!✨
写真は無いですが…
そんなこんなで夜空探訪する私たちでしたが、海岸沿いの遊歩道付近に、赤い光がちらついているのを発見。
なんやろ?と行ってみると、それはバードウォッチャーさんたちの手持ちライトでした!
(フェアリーペンギンが観察できることで有名やけど、ハイシーズンは2月頃までだったような…?🤔)
と思いながら何となくライトに照らされた辺りを眺めると、蠢く黒い物体が!
正体は、ハシボソミズナギドリ(Short-tailed Shearwater)でした!
ハシボソミズナギドリって?
ハシボソミズナギドリは、9月頃、繁殖のためアラスカ沖の島々からオーストラリア南部まで移動してくる渡り鳥です。
渡りの距離、なんと 片道15000km!!
キョクアジサシと並んで、世界最長の渡りを行うのだそう!😲
日本では、移動中のハシボソミズナギドリを観察することが出来ますよ♪
オーストラリアまで渡ってきた彼らは、海岸線沿いに巣を作って子育てをします。
親から餌を与えられながら順調に育った雛たちは、最終的に親鳥の2倍ほどの体重になるとか!
3月下旬頃になると、親鳥は雛を置いて、一足先にアラスカへと向かいます。
残された雛鳥は巣に留まり、蓄えた脂肪を消費しながら生き延びるそう…!
凄い生態ですね!!
(因みに、巣に残った雛鳥は、且つてはオーストラリアの人々にとって重要な食糧源となっていたようです!マトン(羊肉)バードと呼ばれていたんだとか)
そして、大人の羽に生え変わった4月下旬、親鳥を追うように北へと旅立ちます。
ネックの遊歩道では、夜に巣へと帰ってきたハシボソミズナギドリと出会えるのですが、彼らを驚かせないように弱めの赤いライト(夜行性の動物にとって害の少ない色)を持参し、声や大きな音を立てず静かに観察するのがマナーです。
私たちも、赤いライトが点くヘッドトーチを持っていたので、そちらを使いました。
巣穴でうつらうつらするハシボソミズナギドリさん。親かな?雛かな?
こんなかわいい顔に反して、なかなかに けたたましい鳴き声の持ち主で…
至るところで彼らのスクリームが響き渡ってました。
つ…強そう……!!!!
ハシボソミズナギドリの困りごと
そんな、逞しいフィジカルで大海原を生き抜くハシボソミズナギドリですが、様々な問題を抱えているようです。
一つ目は、今や国際的な問題となっている、海洋プラスチック汚染。
ハシボソミズナギドリは動物食で、オキアミや魚、イカなどを食べます。
彼らにとって、海を漂うプラスチックゴミは餌となる生きものに見え、誤食してしまうことがあるのです。
また、集めたゴミを巣に持ち帰って、雛に与えることも。
我が子の成長のために一生懸命集めたものが、逆に我が子を危険にさらすことになってしまうなんて…
タスマニアでは、至るところで海洋プラスチックゴミ啓発の看板やポスターを見かけます。
“ビーチに行ったら3つゴミを持ち帰りましょう”
プラゴミを出さない努力はもちろん、一度自然界に流出したゴミを取り除く努力も必要ですね。
二つ目は、人工物との衝突。
渡り中のハシボソミズナギドリが、夜間に建物や車など人工物の光に引き寄せられてしまい、建物への衝突や車に轢かれるといった事故が発生しています。
人間にとっても光害は問題ですが、彼らにとっては、命に係わる深刻なもの。
夜間は町の灯りを必要最低限にする、スピードに気を付けながら運転するなどといった意識が必要ですね。
他にも、開発による棲息地の減少や漁網に絡まる事故など、彼らの旅路は危険だらけのようで。。
人間活動が引き金になっているからこそ、私たち一人ひとりが意識し行動することで、問題は減らせます。
彼らが安心して暮らせる環境を取り戻していきたいですね。
おわりに
ブルーニ―島では、偶然ながらハシボソミズナギドリたちの大切な瞬間を垣間見れて、嬉しいひと時でした♪
それと共に、地球の端から端まで旅する彼らの姿から、
「自然保護に国境なんて関係ないんだな、世界中みんなで協力していかないとな」
と、改めて気づかされました。
私たちの行動ひとつで失われずに済む命があります。
みんなで力を合わせて、渡り鳥たちの、野生動物たちの未来を守りましょう!