こんにちは、すずめです!
先月、アフリカ旅から戻りました。
本日は、南アフリカで出会った、怪我を負ったバーベットモンキーの親子のこと。
文章として振り返るのに、時間を要しました。
バーベットモンキーさん
私たちは、昨年末から年始の2週間、野生動物救護センターにて、住み込みボランティアに参加していました。
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サルの親子と出会ったのは、クリスマスイブの夕方。
翌日の準備をしていると、職員の方から「診察室に来てくれる?」との声かけが。
センターでは、動物が保護されてくると、ボランティアメンバーにも共有してくださいます。
もちろん、補助が必要な場合を除いて、獣医師と看護師以外は動物たちに近づくことはせず、診察室の隅から見守る形です。
(状況によって、最小限の人数で診察が行われることも)
動物の治療が最優先やけど、世界中から訪れるボランティアさんのために、学びの機会を作ろうと努めておられる施設でした
自然保護や動物学などを学ぶ学生さんのインターン受け入れも積極的でした😊
サルの親子は、木製の捕獲用ケージの中にいました。
怪我などの状況を慎重に確認する看護師さんたち。
確認が終わると、難しい顔をされました。
そして、私たちの方を見ると、
「これから、とても辛いことになる。部屋を出てもいいからね」
と言いました。
🐒🐒🐒
怪我を負っていたのは、サルの母親でした。
首や腕に深い傷を負っていました。
野生下で生きることは難しく、治療も困難だろうという判断により、
安楽死することとなりました。
看護師さんは、出来る限り恐怖を与えないよう、速やかに対応されました。
母親は子どもを抱きしめながら… 眠りにつきました。
子どもを母親の胸から抱き上げた看護師さんは、毛布で優しく包んでから、「あたためてあげてくれる?」と、私に子どもを託しました。
腕に抱いた子どもは、小さくて、温かくて、重たくて。
涙が止まりませんでした。
🐒🐒🐒
処置が終わると、看護師長さんから説明がありました。
サルの母親は、ボロボロの歯をしていました。
外傷ではなく年齢的なもののようです。
このような状態で餌をとることは難しく、ゴミの中から食べ物を得たり、もしかしたら給餌されていたかもしれません。
怪我の理由は、保護時の状況や傷口から、犬との衝突ではないか、とのこと。
傷は深く、でも、子どもには怪我ひとつありませんでした。
致命傷を負いながらも、必死に子どもを守ったのではないでしょうか。
この頃、子育て中のバーベットモンキーを
たくさん見かけました
施設周辺では、犬や猫との衝突による怪我が頻発しています。
人里に野生動物を誘引するもの(食べ物、特にゴミなど)が多く、直接的な餌やりも行われています。
そうやって、人里で生活するようになった動物と、人家に暮らす動物との間に事故が発生する。
野生動物にとっても、飼育動物にとっても、危険なことです。
バーベキューサイトやピクニックエリアにも
たくさんのバーベットモンキーの姿が見られます
サルの子どもは、サル専門の救護センターに移ることとなりました。
私たちは、レスキューの日以降、子どもの姿を見ていません。
ですが、腕に抱いたときの感触や体温、あのとき感じた思いは、今も忘れられません。
野生動物を守るためには?
レスキューの理由には、人間活動に起因するものが多かったです。
そして、日本にも通じるものでした。
日本でも、これまで訪れたオーストラリアや南アフリカでも、希少種の個体数の安定を目指したり、「外来生物」をコントロールするといった「種や数の管理」が、野生動物保護のメジャーな方法になっています。
ただ、それでは解決にならないのでは、と思います。
生態系は、繋がり合って流動するもの。
残したい種や、目指したい数を尺度にするばかりでなくて。
人の暮らしを見直すことこそ大切な保護活動じゃないかな、と感じています🙏
ゴミの管理方法を整える(減らすことも)、交通事故に気を付ける、飼育動物との暮らし方を見直すetc... 出来ることはたくさんあるよね
もちろん、対策をすれば絶対に大丈夫!ってものではないやろけど、彼らの野生を守るための工夫はしていきたいよな
おわりに
施設の皆さんは、レスキューが無くなることを望んでいました。
レスキューすること自体にも、それぞれの意見や苦しみがありました。
日々悩み考えながら、動物たちの“野生のまま”の暮らしが続くことを、願っておられました😌
私たちの暮らしを見直し意識していくことで、未然に防げる事故やトラブルがあります。
バーベットモンキーの親子のような苦しみを生まないために。
これからも、細々ながら、できることを発信していきたいなと思います😌
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